安倍総理の答弁で現実味を帯びる「年金減額」

安倍総理の答弁で現実味を帯びる「年金減額」

安倍総理の答弁で現実味を帯びる「年金減額」

年金支給額が賃金に応じて変動することになる

若者の年金が減額される可能性は、耳にタコができるほど聞かされている。とはいえ、それでも払った分はもらえるはずと信じている人は少なくないはず。

が、ここにきて「年金減額」が現実味を帯びてきた。安倍総理は、国会(年金制度改革関連法案審議)での答弁で以下のように答えている。

「支え手である現役世代の負担能力に応じた給付とする観点から、賃金変動が物価変動を下回る場合には賃金変動に合わせて改定する」

これは、民進党議員の「物価が上がっても年金をカットするという法案を出しているのは問題だ」という質問に対するものだ。

”賃金変動が物価変動を下回る場合には賃金変動に合わせて改定する”とは、将来年金世代(高齢者)を支える現役世代の賃金が下がれば、年金支給額も下がるということだ。

今40代、50代の働き盛りが20年後30年後にリタイアしたときに受取る年金を負担するのは、その時代に年金を収めている若手(20代、30代の現役世代)だ。しかし、若手の賃金が上昇しなければ、リタイアした高齢者が受取る年金が減額されるのだ。

つまり、自分が若手のときに収めた年金額よりも、受取る年金額が減るということを言っている。

出生率の低下で、若手が減少し高齢者が増加することは100%決まっている。仮に賃金変動が物価変動と同等であったとしても、支える世代よりもはるかに受取る世代が多いのだから、確実に受取る世代の年金額は減ってしまう。これも100%確実だ。

もう年金は期待できないということを端的に物語っている。

株価低迷で年金給付額は減少する

年金減額については、2016年2月15日の衆議院予算委員会においても、安倍総理は以下のように回答している。

「想定の利益が出ないなら当然支払いに影響する。給付に耐える状況にない場合は、給付で調整するしかない」 

年金運用で利益が確保できないならば給付額を減らしますよ、と明言しているのだ。株価が低迷すれば年金運用にも大きな影響が出る。そうなれば給付される年金は減らさざるをえない。ないところからお金を作り出すことはできないのだ。

大半の国民が見て見ぬふりをしているが、年金制度はすでに崩壊しているのだ。

このことをもっとメディアが伝えるべきだと思うのだが、テレビを始めとしたマスコミは情報弱者相手にしないのでスルーだ。情報弱者は現実を理解しようともしない。

自分で自分の人生を防御するしかない時代に突入しているのだ。

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