『会社四季報』完読の達人が教える「お宝銘柄はこう探せ!」

『会社四季報』完読の達人が教える「お宝銘柄はこう探せ!」

『会社四季報』完読の達人が教える「お宝銘柄はこう探せ!」

”四季報完読”の達人が教える”お宝銘柄はこう探せ!”

今回も週刊東洋経済の特集記事をレビューします。

週刊東洋経済
週刊東洋経済(Amazon)

四季リサーチ代表取締役渡部清二氏による会社四季報の読み方レクチャーです。

株式投資を実践していても、会社四季報についてあまり良く知らない人も少なくないのではないでしょうか?名前だけは知っているとか、本屋で立ち読みしたけど買ったことはない、あるいはネット証券でさらっと見たけど分析の方法がよくわからないなど、若干ハードルが高いように感じるのが会社四季報です。

週解説するのは、会社四季報(雑誌版)を18年間読破し続けてきた渡部氏。誰でも容易に四季報を読み解くことができるようになり、かつ、2000ページの中からお宝銘柄を探し出すスキルを伝授してくれます。

そもそも会社四季報とは?

まず会社四季報について簡単におさらいします。会社四季報とは東洋経済新報社が年に4回発行している情報誌(上場企業データブック)です。ネットが普及した現在ではWEB上(証券会社のサイト等)でも閲覧することができます。

会社四季報2015年2集春号
会社四季報2015年春号(Amazon)

「会社四季報」の特長は、100人以上の業界担当記者が独自に業績予想を立てていること。
多くの上場企業は、自社の今期業績予想を公表していますが、それは驚くほど個性的で、毎年のように慎重な会社もあれば、楽観的な会社もあります。
四季報記者たちは、各社のクセを読み解いて、独自取材によって業績予想を作っています。
そしてわずか9行のコンパクトな解説記事にまとめているのです。

本の四季報には、好業績企業を見つけやすくするためのオリジナルマークが2つあります。
会社予想より記者予想が強気な会社は「笑顔マーク」、今号予想が前号予想より強気な会社は「上向き矢印」が欄外についています。

引用:Amazonの内容紹介より

現時点(2015年4月27日)で最新の会社四季報は上に掲載した2015年3月13日に発行された2015年2集春号です。ちなみに、ネット証券で無料閲覧できる四季報は、新号発行と同時に自動更新されます。

WEB版の四季報を無料閲覧できるネット証券は、

  • 楽天証券
  • GMOクリック証券
  • SBI証券

などがあります。各証券会社に口座開設をすれば誰でも無料で最新の四季報データを閲覧することが可能です。

会社四季報の歴史は古く、戦前の1936年に創業以来、毎年定期発行され続けています。今年は2016年なので発行80年目です。

18年間四季報を読み続けた”四季報の達人”

四季報の読み方を教えてくれるのは、

約2000ページある『会社四季報』の読破を18年前から続けている

という四季リサーチ社の渡部清二社長です。

渡部清二氏の経歴をみると、野村證券に23年間在籍し国内外の投資家にむけて日本株のセールスに従事、その後独立して四季リサーチ社を設立とあります。そんな渡部氏が、具体例を提示しながら四季報を読み解きお宝銘柄を探す具体的な方法を解説してくれます

優良株は『会社四季報』でここをチェック

四季報の企業データは12ブロックにわかれています。

  1. 社名・事業内容
  2. コメント(現状と将来展望)
  3. 本社所在地・仕入先・販売先など
  4. 株主・役員・連結会社
  5. 財務の目録と資金繰り
  6. 資本異動
  7. 株価
  8. 特集企画・格付け
  9. 業種・比較会社
  10. 業績数字(過去と将来展望)
  11. 配当
  12. 株価の評価(チャート)

週刊東洋経済の特集記事では、キヤノン(株)【7751】を例に挙げてそれぞれのブロックを解説しています。

1.社名・事業内容:

世界首位、業績首位、独自技術を持つ、唯一の上場企業と言った表現は優良株を探す手がかりとなる(中略)

四季報を初めて手にとる人は、社名と特色欄だけ流し読みしてもいい。

「日常、無意識に使っている製品やサービスを提供していたのは、この会社だったんだ」など、何らかの気付きが生まれるはずだ。これが企業研究の第一歩となる。

2.コメント(現状と将来展望):

四季報記者が書いているコメント欄。(中略)

前半は原則として今期業績の見通しについて、記者視点による解説だ。

一方、後半は企業の中期的な成長に関するトピックスや課題などが書かれている。

5.財務の目録と資金繰り:

最初に自己資本比率。同比率が高いほど経営の安全度は高い。(中略)

次にROE(自己資本利益率。純利益÷自己資本)。(中略)

上場企業でメドとなる水準は8%だ。

10.業績数字(過去と将来展望):

続いて最高純益を見る。

⑩の【業績】には四季報記者が独自予想している今期と来期の数字と、一番下の「会」の列に会社側で公表している計画数字が掲載されている。それらと比較しよう。

7.株価 11.配当 12.株価の評価:

配当は継続的かどうかを見る。⑦では株価の過去高値を確認。(中略)

⑫は棒グラフのローソク足(月足)の見方がわからなければ、次のことだけは押さえておこう。まず白と黒のどちらが多いか。(中略)

あとは二つの折れ線グラフ(12カ月と24カ月の移動平均線)が上向いてるかどうか。なお、株価が上昇トレンドに転換すると、ローソク足はこの線の上に位置することが多くなる。

ここまでが四季報データの基本的な分析方法です。特集記事ではさらに、四季報データを読み解くことで企業で起きている構造変化を読み取ったり業界の将来展望などを分析する方法などが、事例を交えて詳しく解説されています。

その他、記事内に出てくる企業事例としては、以下の銘柄が取り上げられています。

  • エア・ウォーター(株)【4088】
  • 相模ゴム工業(株)【5194】

四季報の達人が重視する3つのポイント

最後に、四季報の達人である渡部氏が重視する3つのポイントがまとめられています。

四季報で私が重視しているのは、コメント、業績、チャートの三つだ。

どのページからでもよいので四季報を開いて、この三つを見ていってほしい。

必ず「えっ!」という銘柄にぶつかるはずだ。これが自分だけのお宝銘柄発掘につながる。

「9行コメント」に四季報のエッセンスが凝縮されている

四季報のコメント(解説記事)は、わずか9行。しかしこの9行にこそ四季報のエッセンスが凝縮されているのです。各業界の担当記者が綿密なリサーチをおこない、その企業の現状と将来性をわずか9行でまとめています。

この9行のコメント(解説記事)を読むだけでも、その企業が置かれている現状(課題や将来性)がよくわかります。

自分なりの四季報データ分析ルールを作ろう

四季報を読み込むことは、誰でも簡単に取り組める初歩的な”企業分析”です。企業分析は、バリュー投資やグロース投資を行なうためには欠かせない作業の一つであり株式投資の基本とも言えます。

自分なりの四季報のデータの分析ルールを作ることで、ライバルが見落としがちなお宝銘柄を発見できる可能性が高まります。

私自身も初心に戻り、9行コメント欄を読み込むことからはじめてみたいと思います。

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